今や競合の多い職業となってしまった士業職。安定的な顧問契約や売り上げ確保のために、集客に悩まれている方も多いかと思いますが、近年ではインターネットを活用した集客がなくてはならないものとなっています。
そこで問題となるのがSEO対策。目まぐるしく変化する検索エンジンのアルゴリズムと格闘しながら、多くの見込み客の目に留まるようにと上位表示を目指すわけですが、このSEO対策の中でも特に重要視したいのが「検索キーワード」です。お話を伺ってみると、まだまだ間違った認識を持ち続けたまま、結果の出ない努力を続けておられる方も多いのが現状のような気がします。そこで今回は、士業のSEOで、結果に繋がるキーワードについて考えてみたいと思います。
「地域名+士業名」で上位表示を目指すのはなぜ?
上位表示を目指す際に、まず真っ先に思いつくキーワードの1つに「地域名+士業名」が挙げられると思います。例えば、「品川区 税理士」、「横浜市 行政書士」のようのキーワードですね。なぜこのようなキーワードでの上位表示を目指すのかと言えば、やはりこれらのキーワードは検索ボリュームが多いから、という理由が挙げられると思います。検索ボリュームが多いいわゆるビッグワードで上位表示されることになれば、それはイコール、多くの見込み客にリーチできるということになります。
こういった理由からビッグワードでの上位表示を目指す現状があり、多くの競合達としのぎを削っているわけですが、ここで一つお考え頂きたいのがそのキーワードは本当にあなた自身が目指す結果を得られるキーワードなのか、という事です。
そもそも、上位表示することの本当の目的
上位表示を目指す人の中には、いつしか「狙ったキーワードで上位表示させること」、それ自体が目的となっている人がいます。しかしながら、本来の目的はお客様の獲得です。そのために多くの見込み客へのリーチを考え、その施策の1つが上位表示であるわけです。
勘違いしてはいけないのは、上位表示させることがゴールではないということ。いつしかこのように目的がすり替わってしまうことで、上手く結果に繋げることが出来ない人を多く見かけます。
結果につながるキーワード、つながらないキーワード。この視点が欠けていることが、上手く結果に結びつかない理由の1つとして挙げられます。例え上位表示できたとしても、結果が出なければ意味がありません。反対に上位表示できなくても、そこそこのアクセスでも成約率が高く結果につながるキーワードがあるのであれば、売上や成約率で見た時にどちらのキーワードが優秀なのか、どちらのキーワードに力を入れるべきなのかは一目瞭然です。
成約につながるキーワードなのかの検証
そのキーワードから来る検索ユーザーは本当に成約につながるユーザーなのか。それをしっかりと考え、検証することが非常に重要です。ただ検索ボリュームだけで判断してしまうとこの視点が抜け落ちてしまい、上位表示出来たとしても結果につながらなくなくなってしまいます。
地域名+士業名、と言うキーワードにしておけば、自分の地域の依頼できる士業を探しているユーザーである可能性は高く、結果に繋がりやすいだろうと簡単に考えがちですが、それが本当に成約につながっているのかどうかは検証をしてみて初めて分かる事です。もちろんそのキーワードが高い成約につながるケースもあるでしょう。しかし、全くつながらないケースもあるかもしれません。それは、検証しなければわからないことであり、検索ボリュームだけで判断することは非常に危険です。
検索ユーザー心理を考えることの重要性
キーワードを考える時に重要なのは、検索するユーザーの心理を考えることです。何を考え、何を求めて検索するのか、そこまで考えて初めて、結果につながるキーワードを見つけて行くことができます。
例えばメディアなどでとある弁護士が話題になったとします。その弁護士が福岡出身だったことはわかっているが名前までは覚えていない…、そんな状況は良くあると思います。インターネット上では「福岡 弁護士」などのキーワードでの検索ボリュームが増えることになりますが、このようなキーワードで検索する人は決して福岡の弁護士に依頼するために検索しているわけではありません。話題になったその弁護士の情報を知りたいがために、そのキーワードで検索しているわけです。
こうした検索ユーザーの、心理を考えることは非常に重要です。ただ闇雲にビックワードでの上位表示を目指しても、それが望む成果に繋がるとは限りません。なぜそのキーワードで検索を行っているのか、そのキーワードで検索することでどんな情報を手に入れたいと思っているのか。大切なのはユーザー心理を把握することです。こうした心理をしっかりとリサーチした上で、キーワードを考えてみるようにしてください。
今回のまとめ
1)何も考えず「地域名+士業名」で上位表示を目指しても結果が出ないことがある。
2)重要なのは上位表示することではなく、成約につながるキーワードを見つけること。
3)結果を生むためには、検索ユーザーの心理を考えたキーワード設定が重要になる。
ちょっと当たり前のようなまとめになってしまいましたが、実際にお会いして話をしていると、深く考えず「地域名+士業名」で上位表示させればいいと思い込んでいる方が本当に多いのが実情です。そんな方のお役に立てばと思い、今回の記事をまとめてみました。ライバルとは違う切り口で考えて行けば、一歩リードできるチャンスがあるかもしれません!ぜひ、検索者の心理から考えてみてください。