企業が持つホームページは企業の「顔」と言っても過言ではありません。士業事務所においてもホームページは「信頼できる事務所なのか」を判断するための材料になっています。更新履歴が古いまま放置されているページであったり、時代を感じるようなデザインであったりすると、なかなか信頼を得ることは難しいです。
今回は、ホームページのリニューアルを考える際に意識するべき3つのポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
リニューアルの方向性を明確化する
ホームページのリニューアルを検討する際にまず考えなければいけないのは、「最終的にどのようなページにしたいのか」というビジョンを持つことです。リニューアル後のホームページは具体的にどういった点を変更し、どのような内容にしたいのか考えなければいけません。
業種や事務所の得意分野によってアピールするポイントは異なってくると思いますが、いくつか例をあげてみましょう。
- 文章だけが並ぶ地味なサイトだったので、事務所の雰囲気がわかる写真を使ったり、受注実績がわかる数字やグラフを取り入れたい
- サイト全体が暗いイメージなので、受注率を上げるために明るい雰囲気に変えて、ページデザインに赤色を取り入れたい
- 初回の方でも気軽に問い合わせができるように、お問い合わせフォームを改良したい
- これまで受注した内容や実績を「顧客様の声」としてホームページ上で公開したい
…といったように、現在抱えている問題を1つ1つ洗い出し、それらをどのように変更していきたいかを考えます。リニューアルはホームページの問題を解消し、改善していくのが目的ですが、事務所自体の問題改善の機会でもあると思います。事務所の方針も明確化しておきましょう。
ホームページを閲覧する顧客目線で考える
ホームページのリニューアルで抑えておかなければならない2つ目のポイントは「顧客目線で考える」ということです。
実際にホームページを訪問してくれた顧客がページや事務所に興味を持ち、最後まで読んでもらえる内容にすることを考える必要があります。顧客がホームページで調べたいと思う主な情報は「料金ページ」と「サービス内容」だと考えられます。そして、興味を持ったら次に探すのはおそらく「お問い合わせフォーム」です。この3つのページを重点的に分かりやすくしていくことが重要です。例えば、TOPページ内の一番目立つところにリンクボタンを配置したり、色を変えたりするなどしてわかりやすくする。この3つのページへのリンクは、どのページからも移動できるように作っておく。サイトは開いたまま、別ウィンドウを開いて表示させるようにする…など、デザインやレイアウトで工夫できることは無限にあります。
顧客がホームページ内で探している情報を、迷子になることなくすぐに見つけられるような工夫を盛り込むことは受注率に直結します。士業もサービス業です。ホームページ制作も「顧客第一」でありましょう。
他との差別化を図った内容を組み込む
3つ目のポイントは、日本国内に数多く存在する同業の士業事務所と差別化を図った内容を組み込むということです。信頼できる事務所なのかどうかというのは大前提。それに加え、「おっ?」と思わせる内容を組み込んでいく必要があります。
たとえば、ご自身や事務所のことを分かってもらうためのキャッチコピーを使うのは1つの方法です。「地域密着型の事務所を目指して」、「開設〇年 信頼と実績の〇〇です」など、短いフレーズでご自身や事務所のことを知ってもらえるフレーズを組み込むことは効果的です。得意分野やサービス内容、料金体系で自負できる点があれば、わかりやすく表示し、「うちの事務所はこういうスタンスでやっています」ということを積極的にアピールしていきましょう。
たとえ顧客がホームページまで来てくれても、閲覧する時間は3分~5分と言われています。顧客の信頼を得るために事務所のことを文章で長々と紹介することは良いことですが、顧客に全部読むことを強要するようなホームページではダメです。短い時間の中でも伝わるようにわかりやすく表示しておくことが、受注率アップにつながります。
まとめ
ホームページリニューアルにおいて意識するべき3つのポイント「方向性の明確化」、「顧客目線で考える」、「他との差別化を組み込む」という3つのポイントを紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
初めて士業事務所に依頼を考えている人たちやとにかく情報を集めようと必死になっている人たちにとって、事務所ホームページは重要な情報源です。ホームページ開設から時間が経っていたり、最近の受注が減っていたりするようであれば、一度見直してみてはいかがでしょうか。